亡き人への思い
義父の思いで取り付けられた手すりのお陰で、階段で足を滑らせる事もなく無事に長女を出産することが出来ました。
初孫の誕生を待ちに待った義父に、長女を会わしてあげられなかった事は悔やんでも悔やみきれません。
しかし、義父の思いを娘に伝えて行こうと思い直しました。
娘は1歳を過ぎ歩き始めた頃から、率先して階段を昇りたがりました。
まだ言葉も話せない娘に日々「おじいちゃんが付けてくれた手すりだよ~」と言って聞かせていました。
手すりにはまだ手が届かない娘も、手すりを指さし「じいじ」というようになりました。
そして、2歳を過ぎた今では、すっかり手すりにも手が届き「じいじの手すりにつかまる」と自分で言いながら、階段の昇り降りをしています。
階段を昇り降りする度に、天国のじいじとお話しているのかも・・・と思ってしまいます。
形のあるものばかりが遺品ではないはずです。
故人の思いを、他の人や次の世代の人に、思い出を引き継いで行くことも大切な事だと考えます。
会うことの出来なかったじいじの思い出を、これからも娘に聞かせてあげたいと思っています。
そして、いつか娘が子供を産んだら「あなたのひいじいじがつけてくれた手すりよ」と思い出を語り継いでくれる日が来る事を願っています。